不動産投資でセミリタイアを目指してます。
サラリーマン大家のりばてぃー(@PAPALOG_LIBERTY)です。
賃貸経営を続けていく以上、ほとんどの大家さんは空室と戦い続けなければいけません。今後の人口減少などを考えるとその戦いは一層厳しさを増すことになるでしょう。
空いては埋め、埋めたら別の部屋が空いて、また埋める。永遠のモグラ叩きです。
この差を生むものは何でしょうか?
今回の記事では私なりに考える「長期空室大家さん」の5つの理由を書いてみました。
空室の理由を数え上げればそれこそ沢山ありますが、この記事では長期間空室となる「5つの大きな理由」に絞って書いてます。まずは重要なポイントだけに絞って考え方を整理してもらった方が、取り組みやすいと思ったからです。
空室が長期化する5つの理由
家賃が相場より高い
適正な賃料で募集をしていないケースです。
近隣に新築物件が乱立して家賃相場が崩れたり、築年数の経過による家賃の下落に大家が気付いていない場合があります。
A氏という大家さんを例に説明してみます。A氏が所有する物件は築20年~30年の築古物件という前提とします。
1.A氏が所有する物件エリアはこれまでは賃貸需要のバランスも良く、築古ではあるものの、特に賃料を下げなくても管理会社の募集活動で比較的容易に空室を埋めることができていた。
2.しかし、物件購入後から数年経ち、相続税対策などでA氏の物件所在エリアに新築物件が乱立し始めた。
3.この新築物件乱立の影響を受け、エリア内の築浅物件がこれまでの賃料で空室を埋められなくなってきたため、賃料を下げだした。
4.築浅物件の値下げした賃料が、A氏が所有する築古物件の賃料帯に迫り、ほぼ同等の賃料で募集する築浅物件も出てきた。
5.築浅物件の賃料値下げにより、A氏を含めた築古物件の客付けの苦戦が始まった。
6.このカラクリを理解していないA氏は「これまで5万円で問題なく空室は埋まっていたんだから、今回も決まるはずだ!管理会社さん、値下げは絶対に嫌です!家賃を下げると売却時に影響が出てしまいます!いつも通りに決めて下さい!」
上記の例では、築浅物件の賃料値下げにより、A氏が所有する築古物件の賃料が物件価値を満たせなくなってしまったと言えます。
人は基本的に自分が価値を感じたものにしかお金を払いませんので、同じ賃料であれば、設備も整っていて綺麗な築浅物件に価値を見出す(築浅物件を選ぶ)ことは当然と言えるでしょう。
物件スペックが低い
物件の設備や仕様がライバル物件に比べて古い(スペックが低い)ケースです。
3点ユニットや狭いキッチン、古い電気コンロ、和室や床が古いカーペット、建具が劣化している、、etc.
仮にA氏の物件が上述のようなスペックの場合、同じ賃料の築浅物件に勝つことはまず不可能でしょう。
例えば、A氏と同じような築古物件を所有するB氏という大家がいたとしましょう。B氏は賃貸募集サイトや管理会社からのヒアリングから、自分の物件エリアの需給バランスが崩れていることに気付き、以下のような対策を講じます。
1.古い電気コンロをIH式クッキングヒーターに交換 2.和室を洋室化、または、和室の壁にアクセントクロスを貼り付けてお洒落な和モダンに仕上げる
3.築浅物件も取り入れていない、インターネット無料設備や宅配ボックスを導入
B氏は空室の理由を分析して、必要な対策を講じたことから、少なくともA氏の物件より先に空室を埋めることができるでしょう。
また、インターネット無料設備を導入したことにより、築浅物件と同等の賃料で決められる可能性もありますし、築浅物件に勝てないとしても、家賃下落を最小限に抑えることができるかもしれません。
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間取りがニーズと合っていない
ファミリー層が多い地域でワンルームや1Kの単身向けの間取りだったり、大学生の一人暮らしが多いエリアでファミリータイプの間取りだったりするケースです。
つまり、需要が低い間取りの物件を買ってしまった場合です。
ファミリータイプの物件でも、昔ながらの2Kや2DKなどは専有面積が少なく、収納力があり広めのLDKタイプを求める最近のニーズに合っていない場合があります。
子供がいない夫婦や子供が一人だけというファミリー層であれば2DKでも十分ニーズはあると思いますが、子供が二人以上のファミリー層にとっては2Kや2DKはどうしても狭く感じてしまい、選ばれずらい傾向にあるでしょう。
物件の立地を変えるのが不可能なように、エリア内の間取りのニーズを変えることも不可能なので(大家にはコントロールできない領域)、出来得る対策としては、ライバル物件に勝てるようB氏のように物件の価値を向上したり、管理会社との連携を強化することしかないでしょう。
募集方法が甘い
物件のエリアやスペック(設備面)に問題がなくても、募集方法が甘いと入居者が決まらないことがあります。
例としては、
杜撰(ずさん)な管理会社の場合、募集を依頼してから賃貸募集サイトに掲載されるまでに時間がかかったり、最悪の場合は掲載を忘れられる場合もあります。
・賃貸募集サイトに掲載されている物件の情報が正しく登録されていない
管理会社が登録する物件情報(バス・トイレ別、追い炊き機能付き、ペット相談可、駐車場あり、敷礼ゼロなど)に誤りがあると、物件検索で「条件検索」された時に自分の物件が表示されなくなってしまう可能性があります。私が委託する管理会社でも起こりがちなので、物件が募集サイトに掲載された後は、正しく物件の情報が登録されているか、自分でチェックするようにしています。
・掲載写真に魅力がない(室内写真の撮り方に工夫がない等)
管理会社によっては賃貸募集サイトの掲載用写真をかなり適当に撮影する場合があります。写真が斜めになっていたり、玄関写真に担当者の革靴が映り込んでいたり、天気が悪いのに電気もつけずに写真が暗くて印象が悪くなるなど・・etc.
・管理会社任せにして、大家自身が物件エリア内の仲介業者回りをしない
綺麗な写真で正しく賃貸募集サイトに物件情報が掲載されたとしても、それだけでは簡単に空室は埋まりません。競合する空室物件はいくつもあるわけですから、物件をお客様に紹介してくれる仲介業者を回って自分の物件をアピールして、しっかりと自分の物件を「認知」してもらうことが重要になります。
・広告費やフリーレントの相場を把握していない(または無視する)
広告費やフリーレントの相場は地域によって違います。1か月が相場という地域もあれば、2か月~3か月が相場という地域もあります。もちろん、同じ地域内であっても、物件の築年数やスペックによっても変わってきますので、適正な相場は管理会社や仲介業者に確認しましょう。余計な費用をかけたくないからといって、管理会社の意見を無視してはいけません。かえって空室期間が延びて損失が増えることになります。
不動産投資でセミリタイアを目指してます。 サラリーマン大家のりばてぃー(@PAPALOG_LIBERTY)です。 不動産投資物件を購入したばかりで、初めての退去が発生したり、空室が埋まらな[…]
管理・運営方法が悪い
家は人が住んでいないと劣化が進んでしまうものです。空室が長期化すると以下のような問題が発生しますので、定期的なチェックと清掃が必要になります。
・配管から異臭が発生
・トイレ汚れの輪染みになる
・部屋の中に埃がたまる
なお、物件周りのお手入れも非常に重要です。植栽があれば定期的に剪定しておく、ポストにチラシが溜まっていたり、共用廊下に散らばっていることがないよう細目に物件状況をチェックする、というような作業です。
せっかくお部屋の中を綺麗に整備できても、物件の外観に清潔感がないと、その時点で内見者に悪い印象を持たれてしまいます。
また、内見者の心理としては「物件の管理状況が悪い=この物件の大家は信用できない」となってしまいます。物件管理を疎かにしていると新しい入居者を決められないどころか、大家の杜撰な管理体制が原因で今住んでくれている入居者さんの退去にも繋がりかねません。
長期的かつ安定的に不動産投資で収益を上げるためにも、物件購入後は是非、管理運営にも注力してください。
まとめ
以上、空室が埋められない5つの理由を紹介しました。いかがでしたか?
もし1つでも当てはまる項目があれば要注意です。
都心の好立地の物件でない限り、「何もしなくても空室が勝手に埋まる物件」なんてありません。
しかし、この記事を読んでいただければ分かるとおり、どれもそれほど難しい作業ではりませんよね?サラリーマンの方であればもっと複雑で難しい業務を日々こなされているのではないでしょうか。
この記事が空室に悩まれている方の一助になれば幸いです。
それではまた!!
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