空室を埋める方法は【客付けの基本と流れを知る】初心者大家さんに徹底解説

不動産投資でセミリタイアを目指してます。

 

サラリーマン大家のりばてぃー@PAPALOG_LIBERTY)です。

 

不動産投資物件を購入したばかりで、初めての退去が発生したり、空室が埋まらないと

 

どうやって客付けすれば良いかわからない・・

とりあえず管理会社に任せておけばいいのかな・・

このまま空室が埋まらなかったらどうしよう・・

 

と大きな不安を感じて悩まれている方は多いのではないでしょうか。

 

その気持ち、すごくわかります。

 

私も初めての客付け業務の時は不安しかありませんでした「自分の物件を選んでくれる人が本当にいるのだろうか」と。

 

空室期間が長期化すれば損失はどんどん膨らみますし、空室が同時多発的に発生すれば、家賃収入が月々の借り入れ返済を下回って赤字に転落してしまう・・なんてこともあり得ますので、不安に感じてしまうのは当然ですよね。

 

そこで今回の記事では、空室を少しでも早く埋めるための「客付け業務」の流れや具体的な方法について、初心者の方でも分かりやすいように丁寧に解説したいと思います。

 

りばてぃー
安心してください。人里離れたド田舎のアパートでもない限り、きちんと手順を踏んで客付け業務を行えば、あなたの物件を選んでくれる人は必ず現れます。

募集条件を決める

まず一番最初にやるべきことは募集条件を決めることです。家賃を現状維持するのか上げるのか下げるのか、敷金と礼金を取るのかなど、募集にあたっての諸条件を管理会社の担当者と相談しながら決めます。

家賃設定

基本的には管理会社の担当者さんが、「今回は〇〇円で行きましょう!」と提案してくれるパターンが多いです。

 

しかしながら、「じゃあ、それでお願いします!」と二つ返事ではいけません。なぜなら、その家賃設定が正しくない可能性もあるからです。

 

管理会社の担当者さんが早く決めたいからといって、何も考えず安易に家賃の値下げを提案してくることもあるかもしれません。

 

大事なことは、まずは自分なりにリサーチして「家賃設定」を決めておいて、その上で管理会社の担当者さんと打ち合わせをすることです。

 

私の場合ですが、家賃設定を決める時にはSUUMO(スーモ)やホームズなどの賃貸募集サイトで必ずライバル物件をリサーチします。

 

「必ず」です。

 

賃貸募集サイトでの具体的なリサーチ方法は以下のとおりです。

 

➊ 自分の物件エリアを選択(最寄り駅など)

➋ 条件指定で自分の物件スペック(1LDK, 駐車場あり、ネット無料有など)にチェックして検索 ※このとき、「下記➍と➎のチェック作業」のために、賃料や駅徒歩の距離、専有面積を指定しないのがポイント

➌ 検索結果で出てきたライバル物件と自分の物件を比較する

➍ 自分の物件が同スペックのライバル物件と比べて賃料や駅徒歩、部屋の広さなどで優位性があるかどうかチェックする

自分の物件が同スペックのライバル物件と比べて賃料や駅徒歩などで勝っている場合には、家賃の現状維持または値上げを考える。逆に、(ちょっと極端ですが)ライバル物件と比べて賃料も高く、駅徒歩も遠く、部屋の面積も狭い場合などあらゆる条件で負けている場合は、入居付けに苦労することが想定されるので、家賃の値下げを検討する。

 

このような手順でリサーチを行うことで、自分の物件エリアの家賃相場感が養われ、また、自分の物件に足りない設備(TVインターホン、ネット無料など)なんかも見えてくるようになります。

敷金・礼金

上記のように賃貸募集サイトでリサーチした際に、ライバル物件が敷金と礼金を取っているかどうかを同時に確認すれば良いです。

 

もしライバル物件のほとんどが敷礼ゼロであれば、自分の物件もそれに合わせた方が無難でしょう。引っ越しにかかる初期費用は出来るだけ抑えたいというお客様は非常に多いです。

 

敷金または礼金が取れるようなエリアであれば、たとえば「敷金ゼロ、礼金1か月」としても良いかもしれませんが、とにかく早く空室を埋めたい!ということであれば、ライバル物件と差別化するため、敷金と礼金をゼロにするという選択肢もあり得ます。

広告費(AD)

この広告費(以下AD)は自分の物件に客付けをしてくれた仲介業者に支払う報酬のようなものです。

※ADについて知っている方は読み飛ばしてください

 

たとえば、自分の募集物件に「AD100%」と設定すると、これは賃料1か月分という意味になり、もし仲介業者があなたの物件に入居付けしてくれた場合、その仲介業者に賃料1か月分を大家の自己負担で支払うこととなります。

 

このADは絶対に設定しなければいけないものではありませんが、仲介業者としてはこのADは売り上げに直結しますので、ADなしの物件に比べて客付け活動を積極的に行う傾向にあり、成約率もある程度は高まるでしょう。

 

ADの相場は賃貸募集サイトでは調べられないので、管理会社の担当者さんかエリア内の仲介業者に確認するしかありません。管理会社であれば、賃貸用のレインズという不動産業者専用のサイトで確認することが可能で、ライバル物件がどの程度ADを付けているか調べることが出来ます。

 

基本的には自分の物件エリアの相場に合わせたADを設定することで問題ないと思います。

 

ただ、自分の物件が明らかにライバル物件より劣っていても「賃料は絶対下げたくない!」という場合には、ADを相場より多い2か月分とか3か月分にして仲介業者に頑張ってもらうという方法もあります。

募集図面(マイソク)作成する

募集条件が確定したら、次のような募集図面(マイソク)を管理会社に作成してもらいます。このマイソクというのは、客付けをしてくれる仲介業者の情報源になるもので、物件概要、間取り図、周辺地図などをまとめた資料になります。

 

募集図面の一例

管理会社に作成してもらったら、募集図面に記載されている内容が、事前に打ち合わせで決めた募集条件の内容と間違いがないかきちんと確認してください。

 

管理会社の担当者は一人で多くの物件を担当することがあり、繁忙期なんかは特に忙しいので、うっかり間違いが意外に多いです。

 

たとえば、猫可で差別化しようと思っているのに、ペット不可になってたら致命的ですよね。大家自身でもきちんと内容を確認しましょう。

 

デザインやレイアウトは正直、そこまで気にしなくて良いと思います。

 

募集図面は物件の特徴や強み、セールスポイントが分かりやすく記載されているかがポイントかと思います。上の募集図面の例では「日当たり良好、ペット相談可、ルームシェア可」がそれにあたります。

募集図面をレインズに掲載してもらう

募集図面が完成したら、管理会社に依頼して賃貸用レインズに掲載してもらいます。

 

この「レインズ」というのは不動産業者専用のサイトで、仲介業者はこのレインズを日々チェックしており、自分の営業エリア内でお客様に紹介できる物件を探しています。

 

なので、レインズに自分の募集図面(マイソク)が掲載されると、物件エリア内の仲介業者がサイト上であなたの募集物件情報をキャッチし、「この部屋を紹介したい」と思ってもらえれば、店舗に来たお客様に対して紹介してくれたり、スーモやホームズ、アットホームなどの賃貸募集サイトに掲載してくれるというわけです。

 

つまり、レインズに募集図面を掲載すれば、物件に興味を持ってくれた仲介業者が勝手に紹介してくれるというシステムなのです。

ちなみに、募集図面(マイソク)がスーモやホームズに掲載されることはありません。マイソクはあくまで仲介業者向けの物件概要書という位置づけです。仲介業者は管理会社から室内写真をもらうか、仲介業者自身が物件に出向いて外観や室内写真を撮影し、その写真とマイソクに記載されている募集条件をスーモやホームズに掲載するという流れです。ご参考まで。

賃貸募集サイトで自分の物件をチェックする

自分の募集物件が賃貸募集サイトに掲載されたからといってまだ安心はできません。

 

実際に賃貸募集サイトで自分の物件を検索しましょう。

 

このとき、自分の物件に当てはまる条件の項目に全てチェックを入れた上で検索します。条件検索というやつですね。

 

たとえば、自分の物件が「インターネット無料」「ペット相談可」「追い炊き機能付き」「バス・トイレ別」であれば、これらの項目にチェックを入れるということです。

 

スーモの条件検索

自分の物件に当てはまる全ての条件にチェックして検索したにもかかわらず、検索結果に自分の物件が出てこない場合は、業者が賃貸募集サイトに物件情報を登録する際に条件を入れ忘れていることが考えられます

 

賃貸物件を探すお客様はある程度条件を絞った上で物件を検索しますので、この時点で検索から漏れてしまっては話になりません。

 

すぐに管理会社または仲介業者に連絡して、登録情報をアップデートしてもらいましょう。

仲介業者を回る

自分の物件が賃貸募集サイトに掲載されたらとりあえずはひと段落です。

 

ただし、ここまでの作業は誰もが当たり前にやることです。人気物件でない限りは、ただ賃貸募集サイトに掲載するだけではなかなか大きな反響は得られませんし、簡単に空室は埋まりません。

 

ライバル物件に差をつけるにはさらなる「行動」が必要になります。

 

ここでオススメするのが、仲介業者を自分で回って募集物件をプレゼンしてアピールすることです。

 

単純に「わたしが所有する〇〇という物件の客付けよろしくお願いします!」と一言お願いするだけでは意味がありません。

 

物件の「特徴」「強み」「想定される入居者のターゲット」などをきちんと把握して、自分の物件はこんなに素敵なんです!とプレゼンすることが大事です。

 

つまり、仲介業者に「この物件はお客様に紹介したら決まるかもしれない」と思ってもらえるかどうかが勝負です。

 

募集図面(マイソク)にも同じような情報が記載されていても構いませんが、大家が直接会って話してプレゼンすることでマイソクから得られる情報よりも強い印象を与えることが出来ますし、仲介業者の頭にも残りやすくなると思います。

内見に備える

いつ内見があっても大丈夫なように、原状回復とルームクリーニングが完了したら、「最低限」以下のことはやりましょう。

● 玄関マットとスリッパを設置する

● 各部屋に照明を設置する

● 電気を開通しておく

●ディフューザーを設置する

 

玄関マットとスリッパ

玄関マットとスリッパを設置する主な理由は2つあります。

内見者さんに対する心遣い

玄関扉を開けた瞬間の印象アップ

➊についてですが、クリーニングしているとはいえ、誰も住んでいないので埃などはすぐにたまってしまいます。また、貴重な時間を割いて自分の物件を内見してくださるわけですから、おもてなしの心を示すことが大事です。「この物件の大家さんは良い人なのかな?」と好印象を与えられる可能性もあります。

 

➋についてですが、内見者さんが物件を決めるとき「玄関を開けたときの印象で50%決まる」と言われています。お部屋をキレイにすることはもちろん大切ですが、私はそれと同じくらい玄関の雰囲気造りに気を遣っています。

 

玄関の一例

 

ちなみに、私は100均のスリッパは使いません。どうしても安っぽさが出てしまい雰囲気を壊してしまいますので、少し高くてもお洒落で履き心地が良さそうなスリッパを選びます。

 

スリッパも玄関マットもプレゼントするわけではないですし、使い回しできるので、費用対効果は高いと思います。

 

余裕があれば下駄箱の上にウェルカムボードやオブジェなどの小物類を置くと玄関の印象はぐっと良くなります。

 

下駄箱上のインテリア設置例

 

各部屋に照明を設置

各部屋に照明を設置する主な理由は2つあります。

内見時に照明ONにすることで部屋の雰囲気を明るくしてくれる

夕方以降に内見される場合、照明がないと室内の確認ができない

 

ちなみに、照明の電球は温かい色合いを醸し出してくれる「電球色」をオススメします。「昼白色」は明るすぎるので、特に築古物件などは古さが余計目立ってしまう可能性があります。電球色であれば築古感を若干緩和してくれます。

 

照明のデザインは絶対にコレというものはありませんが、私のお部屋造りのモットーは「ライバル物件より絶対にオシャレに仕上げる」なので、出来るだけオシャレな照明を設置するようにしています。

 

4連灯のスポットシーリングライト

 

電気を開通

せっかく照明を設置しても電気が通っていなければ意味がありません。

 

退去者は電気を解約して退去していきますので、管理会社に電気を再度開通するよう依頼しましょう。

 

空室期間中の電気代は大家負担となりますが、そこはケチってはいけません。

 

ディフューザー

匂いの好みは人それぞれなので、ディフューザーの設置は意見が分かれるところかもしれませんが、私は必ず設置するようにしています。

 

退去後の部屋はクリーニングをしても、なんとなく前入居者が暮らしていた生活臭のようなものを微妙に感じてしまうからです。

 

匂いは万人受けしそうな柑橘系にしています。

 

ディフューザーの設置個所は物件の間取りにもよって若干変わってきますが、基本的には玄関、リビングor寝室、水回りといった感じです。

 

りばてぃー
さらに余裕があれば空室対策アイテムを使ったステージングをオススメします。ライバル物件との差別化を図りましょう。
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反響を確認する

募集物件への問い合わせ件数や内見の状況を随時、管理会社に確認しましょう。

 

もちろん、ただ確認して終わりでは意味がありませんので、状況に応じて対策を打ち出していく必要があります。

 

たとえば、

問い合わせが全くない → ライバル物件に比べて明らかに賃料が高かったり、設備面で劣っている可能性が高いです。賃料を下げるか、設備導入するか、対応策を至急考える必要があります。また、そもそも募集物件自体がエリア内の仲介業者にしっかりと認知されているかの確認も必要です。

問い合わせもあり、内見も複数あるが、なかなか決まらない → 内見に至るということは脈ありということです。しかし、複数回内見があっても決まらない場合は、何かしらの理由(問題)があるはずです。この場合は、内見を担当してくれた管理会社または仲介業者の担当者に話を聞きましょう。内見者は何を気に入って何が気に入らなかったのか、答えは必ず現場に落ちてますので、担当者にしっかりヒアリングして、対応策を考える必要があります。

 

ちなみに、問い合わせや内見状況の確認頻度ですが、毎日管理会社に確認するのはさすがにやりすぎなので差し控えましょう。私は週末明けの月曜日に確認することが多いです。それもメールではなく電話で確認します。担当者によっては忙しくてメールに目を通す時間が場合もあり最悪スルーされるので、電話でサクッと聞くのが良いと思います。

まとめ

以上、客付けの基本業務と流れを紹介しました!

 

きちんと基本を抑えて大家が主体的に客付け業務に取り組むことが出来れば、たいてい空室は埋められるものです。

 

基本的な客付け業務に慣れてきたら、次はステージングを取り入れたり、賃貸募集サイトに掲載する写真の撮り方を工夫したりして、ライバル物件にどんどん差をつけていきましょう。

 

そして、自分なりの決めパターンを作り上げて下さい。

 

それではまた!!

 

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